2025/09/03
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.NET Frameworkでのハンディ端末対応の倉庫管理ソフトウェアの開発
案件概要
某アウトドア用品メーカー様からハンディ端末上で動作する倉庫管理ソフトウェアの開発の依頼を受けました。
本プロジェクトのゴールは倉庫現場での業務を効率化し、データを基幹の倉庫管理システム(WMS)と同期できる仕組みを実現することです。
利用した技術スタック及び開発ツール
- プログラミング言語:C#,(一部、C++を使用)
- データベース:Oracle , Sql Server , Access
- タスク管理ツール:Excel / Backlog
- コミュニケーションツール:Backlog
クライアントの課題
- 手作業によるミスの頻発
倉庫内の在庫管理は人手に依存しており、ヒューマンエラーによる在庫差異が頻発しており、
トレーサビリティが低いため、誤りが発生しても原因追跡や対応が難しい状況でした。
さらに、棚卸や入出庫作業に時間がかかることも大きな課題となっていました。
- リアルタイム連携の欠如
現場スタッフが即時に活用できる専用ツールがなく、作業効率や情報連携の面で大きな遅れが発生していました。
倉庫と本部システムとの間でリアルタイムな情報連携ができず、在庫や取引情報に齟齬が生じていました。
結果として、業務全体の正確性や効率性に影響を与えていました。
- 現場の専用ツールの不足
現場スタッフが即時に活用できる専用ツールがなく、作業効率や情報連携の面で大きな遅れが発生していました。
クライアントの要望
本プロジェクトに於いてクライアントから下記の要望をいただきました。
- 必要な機能の実装
在庫棚卸、入庫・出庫登録、バーコードスキャンによる商品識別、商品情報の高速検索が実装されていること
- ハンディ端末での利用
バーコードスキャン対応のハンディ端末上で安定して動作するアプリケーションであること
- 直感的に操作できるUI
現場スタッフが迷わず使える、シンプルで直感的なユーザーインターフェースであること
- 既存システムとのデータ同期
既存の倉庫管理システムと正確かつ円滑にデータを同期できること
当社の提案及びアプローチ
- システム基盤とアーキテクチャ
ハンディ端末向けSDKとの親和性が高い .NET Framework を採用し、安定した動作を実現しました。
また、端末組み込みAPIを活用することで、一次元および二次元バーコードの読み取りに対応しました。
- データ連携
WebAPIを用いて、入出庫や棚卸データを倉庫管理システムに即時送信できるようにしました。
さらに、倉庫管理システムからハンディ端末へ商品マスタや在庫情報を即座に配信する仕組みを導入し、
情報のズレやタイムラグを解消しました。
- UI設計と業務フロー
業務機能ごとに画面を分け、1画面1機能とすることで操作を簡潔化しました。
検索機能では、バーコード・商品名・商品コードをキーに高速照会が可能となり、現場スタッフの利便性を高めました。
また、入力時には存在しないコードや数量の不整合を検出し、エラーを通知することで誤入力を防止しました。
- 開発プロセスと品質
Backlogを活用してタスク管理の透明性を確保し、クライアントとの直接的なコミュニケーションにより進捗を
定期的に共有しました。
ハンディ端末を利用する特性を踏まえ、実機を用いた業務シナリオベースの検証も実施し、導入時は
限定エリアでの試験導入から開始し、業務フローや通信設定を段階的に最適化するプロセスを採用しました。
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