2025/08/29
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IEで稼働していた顧客・契約管理システムの最新ブラウザ対応アップデート
案件概要
従来はInternet Explorer(IE)に依存して構築された基幹システムを利用していました。
しかしIE11のサポートが2022年6月に終了することからシステム自体をGoolgle ChromeやMicrosoft Edgeといった最新のブラウザでも安定稼働させる必要がありました。
本プロジェクトでは、既存の業務システムを活かしつつ、最新のブラウザ環境に対応させ、今後も安心して運用できる基盤を整えることが求められました。
利用した技術スタック及び開発ツール
- プログラミング言語:Java、JavaScript
- フルスタックフレームワーク:Struts、Spring、iBatis
- データベース:Oracle
- タスク管理ツール:Redmine
- コミュニケーションツール:Slack
クライアントの課題
既存システムはInternet Explorerで使う想定で構築されており、以下の問題を抱えていました。
- ブラウザ互換性:ChromeやEdgeなどの最新ブラウザでは動作しない
- サポート終了:MicrosoftのIEの開発・サポート終了により、運用・保守が困難
- 性能とセキュリティ:IEは現代的なセキュリティ基準やパフォーマンス要件に対応ができない
そのため、システムを早急に最新ブラウザ対応へ移行する必要がありました。
クライアントの要望
- システムをGoogle ChromeおよびMicrosoft Edgeで安定稼働させるようにすること
- 移行にかかる期間を可能な限り短縮し、業務に支障を出さないようにしたいと要望
当社の提案及びアプローチ
当社はクライアントの要望に応えるため、以下の流れで開発・改修を進めました。
1、システム全体の調査と不具合抽出
・対象範囲(約400画面)を機能カテゴリ(顧客・契約・料金・工事手配・請求/入金・レポート等)に分類し、優先度の高い業務導線から順に検証
・対応ブラウザ(Chrome / Microsoft Edge)の検証バージョンと、想定クライアント環境を定義し、評価基準を統一
・サーバサイドに起因するレスポンス形式・ヘッダ設定等も併せて点検し、フロント側の挙動に影響する要素を洗い出し
・影響度と改修難易度を見積り、Redmine上でチケット化、担当・期限・再現手順・スクリーンショット等を紐づけて進行管理を行う
2、共通課題の最適化と個別調整
・共通的に対応できる不具合については、一括修正を実施することで効率化を図る
・個別対応が必要な箇所については、画面単位で調整を行い、正確な挙動を確保
3、包括的な検証と納品
・Chrome・Edge双方で包括的なテストを行い、システム全体の安定性を確認しました。
・優先度の高い導線から順に確実に解消していく方針を取り、進捗の見える化(Redmine)と日次の状況共有(Slack)で遅延リスクを早期検知
結果として、納期内での安定稼働を実現いたしました。
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