2025/09/16

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ベトナムの本当の魅力、知ってる?19歳がホーチミンで1か月暮らして気づいてしまったベトナムの真の魅力とは

ベトナムの本当の魅力、知ってる?19歳がホーチミンで1か月暮らして気づいてしまったベトナムの真の魅力とは

はじめまして、浦川結伊です。

私は現在日本の大学の2年生で、ALLEXCEED VIETNAMでインターンシップをしながら19歳の夏をベトナムのホーチミンで過ごしています。
初めての海外生活で、ベトナムの治安や文化の違いなど、知らないがゆえに漠然とした不安がありましたが、実際に現地で生活する中でそれらの印象は大きく変化しました。

このコラムでは、19歳の視点から、ベトナムの日常や人々との交流を通じて見えてきたリアルな魅力、そして「来て初めて実感したこと」を、率直にお伝えしたいと思います。
これからベトナムを訪れる方にとって、少しでも現地の雰囲気をイメージできるきっかけになれば嬉しいです。

街並みを通して感じたベトナムの魅力

タオダン公園で感じた、朝の豊かな過ごし方


平日の朝に訪れたタオダン公園は、ホーチミン市内中心部にありながら、穏やかで落ち着いた空気に包まれていました。
公園内には、南国特有の大きな葉を広げる木々や、ユニークな形をした植物が点在し、都市の喧騒とは対照的に、自然の豊かさを感じさせてくれます。

特に印象的だったのは、公園を訪れる人々の過ごし方です。太極拳や体操を楽しむ高齢の方々、木陰で絵を描く人、本を読む人、談笑しながらコーヒーを飲んでいるグループなど、各々が自分の時間をゆったりと楽しんでいました。
公園の中には、せかせかとした空気はなく、人と人との距離感もどこか柔らかく、都市の真ん中にあるとは思えないほどの穏やかさが広がっていました。

個人的に日本での朝はせかせかしているようなイメージがあるのですが、タオダン公園での朝は、忙しい日常の中にあっても「立ち止まること」や「自分と向き合う時間」を自然に受け入れているように見えました。

このような空間や時間の使い方が、ベトナムの人々の柔軟さや、心のゆとりにつながっているのかもしれません。単なる公園の風景にとどまらず、そこには都市生活に対する考え方の違いや、時間を大切にしているベトナム人の価値観が垣間見えました。

バイクの海に流れる、独自のリズムとルール

ベトナムに到着して最初に目を引いたのは、圧倒的なバイクの多さ。道路はバイクで埋め尽くされており、わずかな隙間を縫うように走り抜けていくバイクに圧倒されました。
まるでバイクの海の中にいるような感覚でしたが、よく見てみると実際には独自のルールやリズムがあり、想像以上に円滑に交通が流れていることに気づきました。

実際に暮らしていく中でわかってきたのは、交通ルールもマナーも、国によって違い、その背景には文化や日常の感覚が深く関係しているということです日本ではクラクションは「怒っている」「危ない!」というイメージが強かったのですが、実はこれはベトナムの交通文化の一部で、「通るよ」「気をつけてね」という注意喚起の合図のようなものだということがわかりました。

交通に関して印象的だったことがもう一つあります。それは横断歩道の渡り方です。

現地で教えてもらったのですが、横断歩道を渡るときは「急がず、止まらず、一定のスピードで進む」のがコツ。
バイク側が歩行者の動きを予測しながら避けてくれるので、変に立ち止まる方が危ないそうです。
実際に試してみると、以前よりスムーズに渡れるようになり、この街のリズムに少しずつ溶け込めた気がしました。

ベトナムで横断歩道を渡るときはこのポイントを意識してみると、街の臨場感と道路のリズムを感じながら、安全に渡れるのではないかと思います。

 

夜のグエンフエ通りに表れる、ベトナム人のゆとり

グエンフエ通りは、平日の夜でも想像していた以上に賑やかでした。
ホーチミン像の周辺は夜の10時を過ぎても多くの人が行き交い、寂しさや怪しい雰囲気はありませんでした。みんなが自然と「みんなのいるところ」に集まっているような、明るく爽やかな空気が流れていました。路上ではギターを持って歌う男性や、足でバドミントンをする若者、ガールズトークに盛り上がるグループなど、多様な人々が楽しそうに過ごしていて、訪れる価値がある通りだと感じました。

こうした光景を目にして、私はベトナムの人たちの心の余裕や、日常を楽しむ明るさを強く感じました。

以前、社員の方々にインタビューをする機会があり、多くの人が「仕事はできるだけ家に持ち帰らないようにしている」と話していたのが印象的でした。
その代わりに「限られた時間で集中して効率的に働くことで、仕事外での家族や友人との時間、自分の時間を尊重できるようにする」という価値観が、この夜のグエンフエ通りのあたたかく穏やかな空気にも表れているのかもしれません。

彼らにとっての夜は単なる「一日の終わり」ではなく、自分や家族と過ごす豊かなひとときであり、その時間の使い方が、この街に流れるゆとりや人々の柔らかさを生んでいるように感じられました。

バンコクと比べて見えた、ホーチミンの独特な魅力

建国記念日の連休でタイのバンコクに旅行に行った際、ベトナムよりもバイクの数が少なく、クラクションもほとんど鳴っていない街をみて、少し寂しいような感覚になったのを覚えています。

バンコクは道路が整備され、車の交通量が多く、建物も比較的整然としているためか、全体的にすっきりとしていて落ち着いた印象を受けました。
一方でホーチミンは、どこを見ても人とバイクのエネルギーに満ちていて、道はデコボコしているのに、その不完全さが逆に街の勢いとして伝わってくるような、「躍動感」のある空気に包まれていました。
バンコクの整然とした落ち着きと、ホーチミンの活気あふれる躍動感は、まったく異なる魅力を持っていて、どちらもそれぞれに良さがあると感じました。

こうした違いを体感することで、ホーチミン特有の魅力がより際立って見えたように思います。

私は特に、建物が密集していて、1日中どの時間帯にも道端にたくさん人がいる独特な街並み、そしてどこかみんなフレンドリーでさみしさを感じないようなところがホーチミンの特有の魅力であり、都会なのに窮屈さを感じさせない理由だと感じています。

ベトナム人の恩情から感じた魅力

助け合いの文化

ベトナムに住んでいるとベトナム人の助け合いの文化を感じることがあります。

先日、会社の先輩とスーパーに買い物に行った際に、急にベトナム人のおばさんから話しかけられました。私はベトナム語が分からないので先輩に対応してもらったのですが、どうやら成分表示の文字が見えなかったそうです。
こうした出来事はベトナムでは珍しいことではないそうで、ベトナムでは年配の方が若い人に気軽に声をかけたり、買い物をしているときに自然と会話が生まれたりと、人との距離がとても近いということを感じました。

丁寧に対応する先輩の姿ももちろんですが、助けを求めることをためらわず、それに自然に応じる、そんなベトナムの社会全体に深い温かさを感じました。

また、この出来事を通して、「私もベトナム語を理解できるようになりたい」と思うようになりました。
きっかけは、たった一言のやり取りでしたが、その中に温かさや思いやりが詰まっているように感じたからです。
あいさつや買い物に使える簡単なフレーズだけでも分かるようになれば、もっと自分からも関わりを持てるし、ベトナムの人々の優しさや助け合いの文化をより深く実感できると思います。

これからベトナムを訪れる方にも、ぜひほんの少しのベトナム語を知っておくことをおすすめしたいです。
現地の方と交わす小さな一言が、その土地の魅力をぐっと近くに感じさせてくれるはずです。

 

文化に根ざしたベトナム人との温かい交流

1ヶ月の滞在期間中に街を歩いているだけで何度か話しかけられることがありました。
正直、最初は少し警戒しましたが、日本語で話したいという好意的なもので、どの出会いも温かく、印象に残っています。「こんにちは〜」と笑顔で挨拶してくれて、信号が青になるまでの間、日本語を使ってたくさん話をしてくれる人や、日本人との思い出をまとめた手書きのメモを見せてくれるほど、親日家で交流を大切にしている人もいました。
日本では、知らない人に話しかけられることはあまり多くないですし、そういった声かけに対して「危ない」「怖い」と感じる人も少なくないと思います。
実際に、私も最初は話しかけられるたびに警戒心を持っていました。しかし、私が経験した多くの交流は、親切で温かく、悪意を感じることはありませんでした。

もちろん、全員が全員、優しい人とは限りません。温かい交流が多いとはいえ、油断しすぎず、気をつける姿勢も大切です。
そうした心構えも忘れずに過ごすことで、ベトナムの人々の本来の思いやりや温かさに触れることができます。

私にとって、このようなベトナムの人たちのささやかで温かい、フレンドリーな交流がベトナムでの生活をより居心地よく、安心できるものにしてくれました。

 

まっすぐで誇らしい愛国心

ベトナムで建国記念日の雰囲気を肌で感じて、正直、衝撃を受けました。

毎年9月2日は「建国記念日」として祝われていて、ホーチミン主席が独立を宣言した、ベトナムの人々にとってとても大切な日です。
この日は全国の学校や職場が休みになり、パレードやイベントが各地で行われるなど、国全体が祝福ムードに包まれます。
今年はちょうど建国80周年という節目の年だったこともあり、例年にも増して盛大にお祝いされていたそうです。

ベトナムでは「国」や「歴史」を誇りに思う気持ちが強く、街中には国旗が飾られ、人々も自然と国旗のデザインが入った服やグッズを身に着けていました。
「国を祝う」ことが特別な行事ではなく、日常の一部のように感じられます。

私は元々、「愛国心」という言葉に少し距離を感じていました。どこか大げさだったり、政治的な意味合いが強かったりして、あまり自分には関係のないもののように思っていた部分もあります。
しかし、ベトナムで出会った人々の国に対する思いは、とても自然でまっすぐで、そこに押しつけがましさは全くありませんでした。家族や友人を大切にするように、自分の国を当たり前のように大切にするその姿に、心を打たれました。

私はその光景を見て、「国を好きでいるって、こんなにまっすぐで温かいことなんだ」と感じ、ベトナムの人々が国を大切に思う姿を見て、私自身もさらにベトナムが好きになりました。国そのものというよりも、そこに生きる人たちを通して、ベトナムという国が好きになる感覚でした。

私たちが普段の生活ではなかなか経験できない、こうした光景や空気を通じて、ベトナムの人々が持つ国への誇りや歴史観、そして社会主義の枠組みの中で培われた強い絆を肌で感じました。

 

性善説が生み出す豊かさ

ベトナムの日常の温かさや安心感の背景には、根深い文化的な価値観があり、こうしたベトナムの魅力は「性善説」という考え方が根付いていることから来ていると教えてもらいました。
「人は本来善である」という信念があるからこそ、誰もが意図せず自然に助け合い、思いやりを持って接することができるのだそうです。

疑い合うことで生まれる不安や隔たりではなく、信じ合うことで人と人のつながりが深まり、お互いが支え合える温かな環境が自然と形成される。
こうした性善説に基づく考え方は、とても力強く、豊かな社会の基盤になるのだと改めて感じました。

「誰かを信じるということが社会全体の安心感につながっている。」
そんな性善説の考え方が、お互いを助け合って豊かにしてきたのだろうと感じています。だからこそ、助けを求める声に気軽に応えたり、知らない人同士でもフレンドリーに交流したりするのかもしれません。

こうした性善説を基盤にした文化が社会全体に根付いていることが、ベトナムの人々の強さであり、温かさであり、何よりもこの国の国民性の美しさを形作っているのでしょう。

また、ベトナムは伝統的に「お金を稼ぐこと」や「個人の利益追求」よりも、社会全体の調和や共同体の幸福を重視する文化があります。
私自身、ベトナムで過ごす中で、物質的な豊かさよりも人とのつながりや助け合いの精神が大切にされていることを強く感じました。
もちろん経済成長や個人の活動も活発ですが、「お金=幸せの唯一の尺度」ではないという価値観が昔から根付いていて、助け合いや共助の文化と深く結びついているのだと思います。

 

ベトナムの真の魅力とは人の温かさ

ベトナムでの暮らしを通して感じたのは、「人の温かさ」が街の空気や雰囲気にしっかりと反映されているということです。
まるで街そのものが、生き生きとした人々のエネルギーで彩られているようで、そこに身を置いているだけで、自然と元気をもらえる場所でした。

助け合いの文化や、声をかけあう日常、自然体で過ごす人たちの姿。そうした一人ひとりの優しさやフレンドリーさが、活気ある街並みや、居心地の良い空気感を生み出しているのだと実感しました。

「人が親切」というだけではなく、文化として根づいている「思いやりのかたち」。それが、ベトナムの真の魅力だと思います。

今回の滞在中で、観光地や景色だけでなく、人とのつながり」や「やさしさの循環」の中にこそ真の魅力があるのだと感じました。

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